数年前より、アスファルトカッター工事を行う土木工事業者からの産業廃棄物収集運搬業許可申請の依頼を多く請けるようになりました

カッター廃液という言葉は、申請先の役所(廃棄物指導課・廃棄物対策課・循環型社会推進課)の人でも知らないことが結構多いです

カッター廃液を収集運搬する業者の許可申請は、常に受任し続けている状態が続いてます

ここ数年でカッター廃液の産業廃棄物としての排出量が一気に増えたなどということはありえません

かつては、汚水として処理されていたカッター廃液が、行政側の主導により、産業廃棄物として適正な処理を求められるようになったということ

 

カッター廃液の品目は、汚泥と廃アルカリです

アスファルトカッター工事の際に散布される水は、カッティングを通じてアルカリ性を帯びるそうです

その後、機会がありこのカッター廃液を、産業廃棄物などを分析する分析機関に、分析に出したことがあります

すると、そのpHは13を超え、特管(特別管理産業廃棄物)の廃アルカリ(腐食性廃アルカリ)にほぼ近いものでした

 

公共工事の要項にカッター廃液の産業廃棄物としての適正処理に関する文言が盛り込まれたり、

役所からの指導により、数年間でかなりの件数の産業廃棄物収集運搬業許可申請をしました

よく分からずに収集運搬業の許可申請を出した方や、知らない行政書士に当たった方の中には、

廃アルカリが品目から抜けていたケースが多数見受けられました

役所側も汚泥だけだと思ってて、廃アルカリだと知らなかったり、というのもありました

 

なお、カッター廃液は産業廃棄物(普通産廃)の廃アルカリですから、一斗缶や金属製のペール缶では運べません

耐腐食性の容器で収集運搬しないといけません

もちろん、産業廃棄物収集運搬業許可申請書の中には、耐腐食性容器を運搬容器として記載しなければいけません

詳しくは、当事務所まで

私でも従業員でも、カッター工事のことは明快に回答できるはず

 

(河野)