先日、名古屋市で日本全国の行政書士20事務所が参加する会議に出席してきました。
行政書士というのは、司法書士、税理士、社労士などと違って、
同じ行政書士の看板を出していても、やってる仕事が全然違うんです。
司法書士業務なら、皆さんイメージつくでしょうが、
行政書士業務をイメージできる人は稀でしょう。
そんな不思議なお仕事、行政書士。
自分で十数年間事務所経営していながら、こんな表現も変なんですが…
しかし、今回の会議は、日本全国から集まってきただけあって、
そうそうたるメンバー揃いでした。
もちろん、私はメンバーの中で、廃棄物や産廃の専門家としての位置付けです。
全国展開する廃棄物処理業許可申請専門の行政書士は、
私以外にまだ見たことありません。
ですが、廃棄物処理業以外の分野に関しては、
私は他に出席している行政書士の実績の足下にも及ばないわけで、
本当に勉強になりました。
行政書士は、やってる仕事が人によって、事務所によって違いすぎる。
ちょっと難しい話になって恐縮ですが、
行政法という名前の法律はありません。
無数の行政法規が束になって、行政法を作り上げています。
それから、「行政とは何か?」の古典的定義も、
国家権力の中から立法作用や司法作用を控除したもの、と言ってます。
私たち行政書士は、これらの専門家であるはずなんです。
行政書士の仕事は、官公庁への書類作成業務の中から、
司法書士の作る書類、税理士の作る書類、社労士の作る書類その他を除いた書類作成です。
(行政書士が法律家や法曹に準じる立場であると論ずる方には怒られてしまいそうですが、
私の行政書士の実務経験からは、行政書士が弁護士の仲間だとは思えません。)
そうなると、行政書士の仕事が沢山の領域に及ぶことは至極当然で、
人によっては、行政書士は専門性がなさすぎて市場には需要がないと言われ、
また別の人によっては、行政書士は専門性が高すぎて新規市場参入が困難と言われます。
そういった特殊業界の中で、行政書士業務を市場を通じて成立させている、
日本全国(北海道から九州まで)の行政書士たちとの会議は、
大変に刺激的であり、また有益な学びの場でした。
来月は、名古屋でまた別の行政書士達の前で、廃棄物処理業務と全国展開についての体験談を話します。
私は、表舞台に出ない廃棄物専門の実務家であり続けようと思っていますので、
行政書士人生最後の講演になるのではないかと思っています。
もしも、私の話に興味のある奇特な方がいらっしゃいましたら、
主催者の連絡先をお伝えしますので、当事務所宛にメールかFAXで問い合わせてください。
開催日、5月13日金曜日の名駅です。
(河野)