新横浜から名古屋まで、のぞみに揺られながら今日の日記を更新しています。

今週は、埼玉、東京、千葉、神奈川の申請を終え、次の目的地は名古屋、岐阜。

それを終えると次は福岡、熊本というハードスケジュール。

 

昨夜、新宿で行政書士の開業を考えてる方にお会いしました。

私は2003年より行政書士事務所を開業して、今年で15年目。

この世界(とても狭い世界)のことは、誰にも負けないプロだと思って仕事をしてます。

行政書士で開業して、仕事をしていくというのは、

とても大変なことだよ、というお話をしました。

 

これから私と同じ行政書士業という世界に参入してくる方に対して、

私は私の知ってる知識や経験を、なるべく包み隠すことなく開示しようと思っています。

当事務所で作成しているデータベースがどんなものか、

どんなツールがあるのかを、これまで何人もの同業者に開示してきました。

これを「ノウハウ」と言ってしまえば、そうかもしれません。

 

「仕事のノウハウは、軽々しく公開するものじゃない」

「ノウハウの提供には、本来は対価が伴うものだ」

何人かの方から、軽々しく同業者にやり方を公開する私を注意していただきました。

たしかにそうだろうな、とは思うのですが、

自分の仕事について誰かに語ってるとついつい気分がよくなってしまい、

今日まで止められません。

 

まず、私はノウハウを売る、ということが苦手です。

ポリシーがあるとか秘密主義とかそんなのではなく。

当事務所では、産業廃棄物処理業の許可申請を専門に全国規模の業務をやっていますが、

この仕事をフルタイムの従業員に教え込むだけで、1年以上かかります。

1年間、毎日私と一緒に仕事をやってきても覚えれないような仕事を、

数時間やそこらのセミナーじゃ到底教えきれません。

 

昨今、ノウハウを売るセミナー行政書士みたいなのがどうやら流行していますが、

私の従業員教育の効率の悪さを鑑みると、到底そっちの路線には進めません。

 

私がノウハウらしきものを公開する理由は、

それが「私が産み出したもの」に過ぎないからです。

「私が産み出したもの」は模倣できても、

それを「産み出す私」の模倣は容易くない、と思っています。

(私に他者が模倣するほどの価値があるのかは、とりあえず棚上げでお願いします)

 

どの世界でもきっと同じことでしょうけど、

常にそこそこ全力で走り続けていないと、きっとすぐに時代の波に飲み込まれてしまいます。

自分の経験を「ノウハウだ」なんて胡坐をかいていると、

すぐに時代から取り残されてしまうだろう…

 

これから私の業界に参入してくる方の「新規参入の脅威」なんて、

業界自体が一斉にひっくり返る「代替品の脅威」に比べれば、

全く大したことない。

 

(河野)