当事務所は全国に産業廃棄物収集運搬業の許可申請を代行していますが、そういえば地元広島のことはあまり書いてこなかった。

今日は、広島県の産廃業許可申請について書いてみたいと思います。

 

当事務所の産廃の許可申請件数に対して、広島県への許可申請の割合はそれほど大きくありません。(当事務所目線)

いかに、当事務所が専門特化して幅広い商圏の産廃業許可申請を扱っているかの象徴が、

広島県の申請の依頼率の低さだと思っています。

 

それでもおそらく、広島県での産業廃棄物処理業の許可申請件数自体は、

2008年以降、圧倒的な実績なのではないかと思います。(推測の広島県目線)

私自身は県外出張担当なので、実は広島県庁へ許可申請することは、

年に1回、あるかないか…

ただし、福山や尾道、三次など、広島市から離れた地区にある役所への申請は、私がやっています。

 

広島県の産廃業許可申請の特徴は、事業計画の記載方法と申請の受理に関して、2つのルールがあることです。

当事務所では、これを「県庁ルール」、「福山ルール」と勝手に命名して産廃業の許可申請書を作成しています。

当事務所内では、

「尾道は福山ルールで作らないといけない」

などという表現がなされます。

 

県庁ルールと福山ルール、では何が違うのか。

簡単に言えば、品目が違います。

「鉛製の管または板」は、県庁ルールでは「金属くず」の内容として記載します。

しかし、福山ルールでは、「金属くず(鉛製の管または板)」は、「金属くず」と明確に区別して記載しなければなりません。

たとえば、家屋の解体工事から排出される建設系廃棄物の中に、①アルミサッシ、②鉛の水道管、の2つがあったとします。

県庁ルールでは、どちらも家屋の解体工事から排出される「金属くず」ですが、

福山ルールでは、「金属くず」と「金属くず(鉛製の管または板)」が排出されることになり、事業計画ではそれぞれに運搬量や処分場などを記載する必要があります。

 

そしてもう一つの違いは、申請の受理です。

県庁ルールでは、書類に軽微な不備がある場合、受理後の補正で対応しています。

一方、福山では受理までに不備を徹底して訂正させて、受理後の補正指示はほぼ出ません。

最終的に書類を整えて申請をして受理になって許可が出るのは同じですが、

受理→補正の県庁と、訂正指示→受理の福山では、申請者の立場からすると扱いは異なって見えることでしょう。

本来は、行政手続法という法律で申請に対する行政庁の扱いが法定されているのですが、

それぞれに合理性のある扱いだと思いますので、それについては書きません。

 

県庁、福山それぞれに扱いが異なっているので、当事務所では管轄に応じて許可申請書類を作り分けています。

広島県は外にいくつかの産廃業許可の申請先窓口がありますが、当事務所では管轄に応じて書類を作っています。

 

(河野)