前回のブログ記事更新から、随分と間が空いてしまいました。

私はこの5月、6月と、日本全国出張していました。

北は岩手県・秋田県から、南は鹿児島県まで、ほぼ日本縦断で、

ときに廃棄物処理業界の技術者や廃棄物行政担当職員に向けた勉強会に参加し、

また日本全国で活躍する20人以上の行政書士にお会いし、

さらには顧客訪問、申請などを全国津々浦々で行っていました。

 

この2カ月あまり、ほとんど事務所にはいなくて、

外回りばかりしていましたが、この2か月で私が経験したことは、

今後の事務所運営にも、大いに役に立つことだと思っています。

 

これまで、このブログでは、私自身を

「廃棄物処理業に関する許認可申請手続のプロ」

とポジショニングして、記事を書き続けてきました。

長らく書いてきたおかげで、

「廃棄物処理の手続きのことなら、広島の行政書士の河野だ」

というのも、業界では多少は定着してきたのではないかと思っています。

 

実は、数年前までは、私は「産廃業許可申請手続の専門行政書士」と名乗っていました。

「産廃の専門家」だったんですね。

ところが、産業廃棄物処理業に関わってくると、もう少し大きな視点が必要になってきました。

 

廃棄物には、産業廃棄物とそれ以外の一般廃棄物があり、法律も制度も産廃と一廃で区分されています。

産業廃棄物を取り扱う企業が一般廃棄物を取り扱うということも多く、

気がつけば、当事務所の手続きの一部(それなりに大きな割合)が、一般廃棄物に関係する手続になっていました。

 

そこで、産廃業許可申請を当事務所の企業活動範囲や領域だとする定義を一旦見直して、

廃棄物処理手続全般、と活動領域を改めました。

現在は、一般廃棄物処理業許可申請等も積極的に手掛けています。

 

それからまた何年か経過し、現在に至るわけですが、

現在の私の頭の中は、すでに廃棄物処理という枠を飛び越え、

公害防止、さらには地球環境問題というより大きなテーマへと移り変わっています。

 

もちろん、廃棄物処理業界が当事務所の活動領域であることは、今も変わりはありません。

しかし、より大きな視点で、地球環境という視点で、現在の産業界や市場を眺めるという意識が、

私の中で、ここ最近とても強くなってきました。

 

世の中には、廃棄物や許認可という狭い枠に囚われず、環境の専門家という方がたくさんいらっしゃいます。

皆さん、深くて広い専門知識を有しています。

彼ら彼女らとの会話の中で、私がこの世界に何を提供できるのか。

どんな価値を提供することができるのか。

 

環境問題に悩めば悩むほど、「地球を守る」なんて青臭いことは、

恥ずかしくて”建前でも”言えなくなってしまいます。

産廃収集運搬の許可申請をすれば環境の専門家行政書士になれるなんて私は思えません。

環境という地平で遠い未来の視点から今を見据えた企業が、

これからの時代のリーダー企業になっていくのではないかと感じています。

 

(河野)