お盆前ですので、成田空港のラウンジから記事を執筆中です。

成田空港には、お盆休みを利用した観光客たちが集まっていますが、

私は今日も申請でした。

明日からは、少し休もうと思っています。

 

今週は今日まで、関東近郊の産業廃棄物収集運搬業の許可申請で役所を回っていました。

最近は、処分業で回る機会が多いのですが、

今回は収集運搬業の方でした。

 

今回の申請には、収集運搬の中でもちょっと専門的な、

特別管理産業廃棄物収集運搬業許可申請が含まれています。

通常、特管(とっかん)と呼ばれるものです。

また、今回は特管の中でもより面倒な、PCBの収集運搬業許可申請でした。

 

特別管理産業廃棄物というのは、普通産廃の許可申請と全く別の許可です。

たとえば、普通産廃で石綿含有産業廃棄物の収集運搬の許可を持っているとします。

廃石綿の収集運搬ができるようになるには、どうしたらいいのか?

廃石綿は特別管理産業廃棄物で、石綿含有産業廃棄物は普通産廃です。

なので、普通産廃とは別に、特別管理産業廃棄物の許可を取得しないといけないことになります。

品目追加の変更許可申請とは、全く手続きが異なりますので注意を。

 

では、廃石綿の特管許可があれば、普通産廃たる石綿含有産業廃棄物は運べるのか?

これは、ダメです。運べません。

新たに、普通産廃の許可を取らなければなりません。

 

同じような事例で、特別管理産業廃棄物である腐食性廃酸、腐食性廃アルカリの収集運搬業許可で、

普通産廃の廃酸、廃アルカリは運べるのか?

これなんて、pHが中性に近くなるわけですから、運んでもよさそうに思えますが、

やはりダメです。

普通産廃と特別管理産業廃棄物は、全く別の許可に当たりますので、

「大は小を兼ねる」みたいなことは起きません。

 

ここまで書いて、もう一点。

特別管理産業廃棄物の講習会を受講して修了証を持っている人は、

特管の修了証で普通産廃の許可申請ができるのか?

うーん・・・

これは、可能なんです。

特管の講習会は、普通産廃の講習会に特管の内容を足したものになっていますから、

「大は小を兼ねる」のです。

 

ほとんどの行政書士事務所で、特別管理産業廃棄物の収集運搬業許可申請は、

普通産廃よりも割高の報酬設定をしていると思います。

これは、行政書士が廃棄物に関しては素人ですから、

一から調べて許可申請をしなければならないからだと思います。

知らないことを業務として行うリスクも大変大きい。

なので、特管を割高に見積もることになる。

自治体によれば、特管のひとつである特定有害物質なんて、

本当に気が遠くなるような作業があったりします。

 

当事務所では、特管だから、という理由での割高料金は設定していません。

特管の場合は、品目や自治体によって個別見積もりをさせていただいています。

一口に特管といえども、注射針かアスベストか高濃度PCBかによって、

手続きがまるで変わってきます。

なので、お話しをお聞きしてから、個別見積もりをさせていただくのです。

特管に関しても、行政書士事務所としては、相当のノウハウを蓄積させてきたと自負していますので、

ぜひなんなりとご質問ください。

 

(河野)