私は2003年より、行政書士事務所を経営しています。

業界歴13年目なので、駆け出してもなく、大ベテランでもない位置づけです。

13年もやっていると、行政書士業務ならどんな仕事でも知り尽くしているだろう、と思われるかもしれませんが、

それは大間違いです。

実際は、知っていることよりもはるかに知らないことが多いんです。

 

一般的な行政書士事務所では、地域密着営業をします。

地域から出る様々なニーズに応える能力こそが、一般的な行政書士の能力だと私は思っています。

しかし、中には専門特化した行政書士事務所も現れてきます。

当事務所では、専門特化した事務所には、当事務所ではノウハウのない業務をお願いすることも多いです。

 

当事務所も専門特化した事務所です。専門はもちろん廃棄物。

しかし、当事務所が専門とする廃棄物処理業は、地元である広島だけでは到底収まりきるような規模の業種ではありません。

産業廃棄物は、効率的な処理のために専門的な処分場へと都道府県を跨いで運搬されます。

関東の産業廃棄物が中国地区へ運搬されていることもよくありますし、広島の産業廃棄物が九州へ運搬されていることもよくあります。

「いやいや、大体近くの中間処理場へもっていくよ」

と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、

中間処理場へ持ち込まれた産業廃棄物が最終的にどのような形でリサイクルされ、最終処分されるのかまで含めると、見方は変わります。

 

長旅をする産業廃棄物。

そこには、産廃の中間処理場や最終処分場の技術の専門特化と、それに見合う広大な商圏が設定されているものです。

行政書士事務所が産業廃棄物処理業の許可申請手続に専門特化しようと思えば、全国対応せざるをえないものです。

当事務所では、日本全国の産業廃棄物処理業の許可申請手続を代行しています。

 

産業廃棄物処理業許可申請に専門特化したのが2008年です。

そこから今年で8年目、膨大な数の産廃業許可申請を代行してきました。

本文の冒頭で、

「13年もやっていると、行政書士業務ならどんな仕事でも知り尽くしているだろう、と思われるかもしれませんが、

それは大間違いです。

実際は、知っていることよりもはるかに知らないことが多いんです。」

と書きました。

 

では、当事務所の専門である行政書士業務の中の産業廃棄物処理業許可申請手続ならば、知り尽くしているのか?

残念ながら、答えは、ノーです。

廃棄物処理業はあまりに深淵であり、8年もやっているのに一向に底が見えない、というのが正直な感想。

とはいうものの、専門と謳う廃棄物処理業であれば、当事務所はどんな依頼でも立ち向かっていく覚悟があります。

何しろこれまで、数千件の手続きをやってきたのですから、どんなに難易度が高くても挑戦します。

そして、挑戦は最終的に当事務所の経験になり、ノウハウになります。

 

そこで新たな境地に立ったはずの当事務所は、同時にまた廃棄物処理業の奥深さを知ります。

これの繰り返しで、8年、手続代行してきました。

それでも廃棄物処理業の”底”は、一向に見えず…

 

(河野)