当事務所は産業廃棄物処理業の許可申請を専門にしていますが、

今日の話題はあらゆる許可申請に共通することだと思います。

 

許可申請事務を、内部化するか、市場調達するか。

つまり、自社で申請書を作成するべきか、

それとも他社に外注して申請書を作成するか。

 

当事務所の顧客の中には、事業主1人、トラック1台で産業廃棄物収集運搬業を営んでいるような個人事業主から、

自社で最終処分場を持って一般廃棄物の委託事業にも参入している廃棄物処理の専門業者、

さらには名の知れた大手企業まで多くのタイプの事業者がいます。

これらの業者ごとに、産廃業許可申請を内部化するのか、外注するのかの判断基準を見ていきたいと思います。

 

ちょっと長くなりそうなので、今回は第1回として、

「個人事業主や家族経営の小さな企業の場合」

ということで、書いてみたいと思います。

 

この事業規模で外注する多くの場合、仕事が忙しすぎて書類作成なんかやってられない、という方がほとんどです。

社長が奥さんに丸投げして、奥さんは廃棄物の講習も受講していなくて、さっぱり分からない、という話もよく聞きます。

仕事を終えて帰ってきて、夜中に書類を作っていた、という話も聞いたことがあります。

 

許可申請を外注するメリットは、産廃業許可申請書を作成することにより、

本業に生かせるような利点が何一つないことだと私は考えています。

この規模の事業体であれば、工務店や電気工事業、便利屋などが浮かびますが、

本業に許可申請の経験が生きることは全くなくて、ただただ煩雑な事務にすぎないのではないかと思います。

また、許可の更新も5年後ですので、自分で書類作成する積極的な意味が見いだせない。

 

一方、内部化するメリットは、なんといっても経費。

たかが書類作成に大きな経費はかけたくない、と考える業者もかなり多いと思います。

当事務所では、産廃業許可の申請書作成料金や出張料金をかなり廉価に設定しています。

お気軽に御見積いただきましたら、もしかしたら外注してみよう、という気になるかもしれません。

高いな、と感じれば、その時に自分で作ってみるのはいかがでしょう。

 

なお、許可を取得するのが目的なので、書類は誰が作っても一緒なのか?

と問われれば、プロが作る書類はまるっきり違うと思っています。

当事務所では、未来を見据えてあらゆるリスクを計算しながら書類を作ってます。

ひな形を見ながら、タイプするレベルとは大いに違うはずです。

 

私はどうしても、書類の作成を生業としている立場ですので、

「産廃の書類は外注すべき」という結論になってしまいますが、

それがどの事業者にとっても最良の経営判断になることを目指し、

サービス品質を定め、価格を決めています。

 

(河野)