産業廃棄物収集運搬業の許可申請書に添付する書類の中で、

厄介なもののひとつに車両写真があります。

この車両写真について、記事を書いてみます。

 

産業廃棄物収集運搬業とは、その名の通り、

産廃を収集し、運搬する、という業をいいます。

産廃の収集運搬業の許可を取得するためには、

申請者が「運搬施設」を有していることが必須になります。

 

運搬施設は、車両と容器を指すケースが大多数になってくると思います。

容器は、コンテナやローリータンク、オープンドラム缶、フレキシブルコンテナバッグなど、

産廃を運搬するときに収納する容器を指します。

容器に関しても色々と書きたいことがあるのですが、今回の記事のテーマは運搬車両。

 

そうそう、もう一つ、車両を使わない収集運搬業があります。

それが、船舶を使った産業廃棄物収集運搬業。

これに関しては、かなり件数があります。

一度に運ぶ産廃の量が車両よりも桁違いに多いことが特徴です。

 

船舶の写真の撮りにくさといったら、筆舌に尽くしがたいものがあります。

海の上をカメラを持って歩き回るわけにはいきませんし、

船自体が大きいので、全体を写真に収めようと思えば、

撮影者は船舶からかなり離れないといけません。

今回は、産廃業許可申請で一番一般的な、車両写真についてです。

 

車両写真ですが、都道府県ごとにローカルルールがございまして、

主に、①真正面+真横の組み合わせと、②斜め前+斜め後ろの組み合わせの2パターンがあります。

これに収まらないパターンが、富山県、岩手県、島根県など。

①に加えて、車両の真後ろの写真が必要になります。

 

車両写真の撮影時の注意点を他にも。

当事務所では、ちゃんとカウントしたことはありませんが、

年間数千台の収集運搬車両の写真を見ています。

写真を見た瞬間に、「撮影し直し」というのが一瞬で分かってしまう。

即、ボツです。

そんな車両写真があります。

 

1 車両が見切れている

これは一番多い車両写真の撮影失敗パターン。

フレーム内に、車両が写りきれていないというものです。

撮影者としては撮影できているつもりでも、

たとえば左右のミラーが見切れていたり、タイヤの下部が見切れていたり、

幌の上部が見切れていたり。

少々の見切れは黙認される自治体もありますが、大阪府などはかなり厳しく撮影し直しを指摘されます。

 

2 ピンボケ

これもかなり多いです。

まず、車両自体がボケているものは問題外ですが、

ピンボケかどうかの判断は、実はある部分でされます。

それが、

①ナンバープレートの全ての文字が読めるか?

②側面に貼られた許可番号表示ステッカーの全ての文字が読めるか?

の2つ。

車両自体がかなり鮮明に撮影できているようでも、たとえば10トン車などは、

被写体である車からかなり距離をあけて撮影しなければ、フレーム内に車両が写り切りません。

そうすると、ナンバーや許可番号の文字が限りなく小さくなってしまうということで、

ピンボケという判断をされてしまいます。

そこで、基本的に大型車両は、ナンバーアップ、固有番号表示アップをそれぞれ撮影し、

前後や斜めの写真と合わせて添付することをおすすめしています。

 

3 指定された向きでない

これも、実はかなり多い。

真横の写真が真横でない、真正面の写真が真正面でない、というもの。

これが生じる理由は、車両に対する駐車場の土地の面積が狭すぎることだと思います。

軽トラではまず、こういうことは起きません。

少々の向きのズレを許してくれる自治体もありますが、

原則、撮影し直しになります。

大型は特に、なるべく広いところで撮影してください。

 

4 映ってはいけないものが写っている

これも結構多い。

車両の側面に他社の会社名が表記されていたり、

他社の許可番号が表記されているものがあったり。

それと、駐車場で撮影した時に、駐車場に産廃らしきものが積み上げられているというケースがたまにあります。

こんな写真を産業廃棄物収集運搬業の監督官庁である申請窓口に申請すると、

駐車場に産廃の事業場外保管か積替保管かをしている証明をしているようなもので、

大変なことになってしまいます。

他にも、軽トラや1トン車あたりに見受けられますが、

トラックの荷台にコンパネのあおりを立てた状態の写真。

この状態で産廃を運ぶのはやめてくれ、ときっと言われるでしょう。

申請の段階で、申請書に産廃が乗った車両の写真をつけるのも、やめるべき。

特に新規許可申請の場合、

「もうすでに無許可で産廃運んでるやん!」

という笑えない写真になってしまいます。

これは産廃の自社運搬だ、と逃げようとしても、

自社運搬でも車両側面に「産業廃棄物収集運搬車」の表示は必須です。

 

車両の写真に関しては、他にも細かいことがいくつかあります。

コボレンをどの状態で撮影すべきか、荷台に物が乗ったままの写真でいいのか、

夜の撮影でも大丈夫か、産廃許可業者は固有番号表示のステッカーを貼ってなくてもいいのか。

 

まだまだ産廃業許可申請の車両写真の撮影で書けそうなテーマは山盛りですが、

字数がかなり多くなってしまいましたので、今回の記事ではここまでにいたします。

また、書きます。

 

(河野)