先日の記事で、茨城県へ産業廃棄物処理業許可申請の出張へ行ってくると書き残して、しばらく広島を離れていました。

無事に申請は受理されて、途中、東京都、千葉県、滋賀県にも寄りつつ広島へ帰ってきました。

帰ってくると同時に、大変な仕事に遭遇しまして、ここ数日間はブログどころではありませんでした。

その大変な仕事とは、一般廃棄物処理業者(もちろん産業廃棄物処理業許可も持っています)の競争入札の書類作りです。

 

産廃業許可を取得する業者の新規許可取得の目的をお伺いすると、ときどき言われるのが競争入札への要件だということです。

公共の仕事というのは、民間の仕事と比較して、いい面が多々あります。

一度仕事を請ければ、1年や2年は業務継続は安泰ですし、入金の心配をすることもありません。

公共の仕事を請けている廃棄物処理業許可業者だといえば、会社イメージもよく、求人もしやすいかもしれません。

 

しかし、公共の仕事には不安な面もいくつもあります。

随意契約でなければ、来期の競争入札で今の仕事を受注できる保証はどこにもありません。

利益率が高ければ高いほど、契約条件が公開される競争入札は同業他社の廃棄物処理業許可業者の目にもとまります。

落札できるかどうか不確実な状態で、入札参加のための条件を整えることも大変です。

 

たとえば、市民病院や県病院の特別管理産業廃棄物(感染性産業廃棄物)の収集運搬業務の入札に参加しようと思います。

医療機関から排出される注射針や血の付いたガーゼは、感染性廃棄物と言って、特管の産廃許可が必要です。

この場合、

①特別管理産業廃棄物処理業の許可申請に関する講習会を受講する

②感染性廃棄物を運搬できる保冷車やバイオハザードボックスを用意する

③特別管理産業廃棄物収集運搬業許可申請(許可申請は当事務所で代行しています)

④許可取得

という条件を整えて、初めて入札に参加できるのです。

ここに至るまでに、当然経費がかかります。

しかし、競争入札である以上、確実に受注できる保証があるとはかぎりません。

 

公共の委託事業に携わっている廃棄物処理業許可業者は、

公共の仕事と民間の仕事をバランスよく受注していくことが、会社の経営の安定につながっていくと思います。

公共事業の入札情報は、しっかりと情報収集しておくべきでしょう。

 

(河野)