「日本で排出されている廃棄物のうち、一般廃棄物と産業廃棄物はどっちが多いと思いますか?」

こう質問すると、相手によって回答が変わります。

産廃屋は、産業廃棄物が多いと言い、一般廃棄物業者は一般廃棄物が多いと言います。

現実には、廃棄物の8割を産廃が占めています。

 

ただし、1番多く排出されるのは汚泥で、それに動物の糞尿などを除くと、結構割合は近くなると思います。

汚泥も、建設汚泥が相当量あると思われます。

 

汚泥の収集運搬業の許可は、なかなか難しいことがあります。

運搬容器は当然必要で、ダンプの荷台に平積みできるならそれは廃棄物ではなくて、土砂でしょう。

土砂運搬には産廃の許可は不要。

 

申請を受理する自治体によっては、汚泥の分析が求められます。

有機汚泥の内容によっては、特定有害物質を含んでいないか。

特定有害物質を含んでいたら、普通産廃ではなくて、特別管理産業廃棄物になり、別許可が要ります。

それから、汚泥の内容によっては、水素イオン濃度も求められます。

高すぎると普通産廃の廃アルカリを超えて、特別管理産業廃棄物の腐食性廃アルカリに、

低すぎるとこれまた普通産廃の廃酸ではなくて、特別管理産業廃棄物の腐食性廃酸になります。

特別管理産業廃棄物に当たらないかどうかの最初の判断のために、排出工程表のフロー図を求められることがあります。

 

汚泥という品目は、いわゆる「ゴミ屋さん」ではあまり扱われない品目かと思います。

有機にせよ無機にせよ専門業者が、扱うことが多いでしょう。

以上、汚泥の難しさでしたが、実際は全ての自治体でここまで求めるわけではありませんので、1度お電話にてご相談いただければ、アドヴァイスいたします。

 

(河野)