私が産業廃棄物処理業の許可申請代行サービスを全国規模で開始したのが2008年。

その頃のお客さんからのご依頼は、

「産廃の許可申請とかよく分からないから、おたくで全部やっといてよ」

という人が、圧倒的に多かったです。

私たちも経験が浅く、廃棄物や廃掃法に関する知識も今と比較して格段に少なく、

手探りで、なおかつ必死に許可申請をしていたことを思い出します。

 

10年の月日が経とうとしており、

その間に当事務所が携わった許可申請数は3千件は超えているでしょう。

 

近年は、当時と比較して、顧客層が大きく変わってきました。

東京などの大都市圏に本社を置く一流企業、

処分場まで経営する大規模な廃棄物リサイクル会社、

中・長距離物流を担う運送会社。

これらの企業の許認可担当者は、

その辺の行政書士なんかよりもはるかに許認可手続に詳しいのです。

 

それもそのはず、企業の許認可を管理する立場の方は、

役所の手続きも相当の件数をやってるだけでなく、

実務においても正しくプロなのですから。

 

行政書士が、たぶん見たこともない「汚泥」や「動植物性残さ」の排出工程を想像し、

見たこともない中間処理場で処理することを計画するよりも、

現場の実務を知っている方の方が、はるかにリアルに事業計画を描けるものです。

「とび土工工事」が何かよく分からずに書類を作っていることを、

認めざるを得ない行政書士は多いのではないでしょうか?

 

当事務所がまだまだ力不足だった2008年当時は、

産廃業許可申請のご依頼をいただく業者は、建設業者が圧倒的に多かったような気がします。

建設業者の産廃業許可は、以下の理由で難易度が低いです。

①建設系品目のみを取得すればよいことが多い

②申請先の窓口も、廃棄物をイメージしやすい

 

もちろん、今も当事務所では、建設業者からたくさんご依頼いただいていますし、

顧客の何割かは建設業者です。

 

しかし、近年の傾向として、建設業者だけではなく、

大手企業やリサイクル業、運送業のお客さんからのご依頼が増えています。

そして、その多くの企業には、

行政書士以上に許認可手続に長けた担当者がいらっしゃいます。

まさに「手続きのプロ」で、並の行政書士の付け焼刃では太刀打ちできません。

 

当事務所は、こういった「手続きのプロ」から仕事を任せてもらえる、

いわば「プロ中のプロ」を目指しています。

企業内で行政手続をやり切った方が、最後に行きつく悩みとはなにか?

これに明快な解答を示すことができれば、

当事務所のサービスはきっと市場で選択していただけるはずなので。

 

(河野)